この記事の要点
- 「契約しない」と伝えた相手への勧誘の継続は、宅地建物取引業法で禁止されている。断るときは理由を言わず結論だけ伝える。
- 面談の前に「今日は何も決めない」と決めておく。その場で決断を急かす会社は候補から外してよい。
- 家賃の下落・空室・修繕費・金利上昇・保証賃料・売却価格の6つを数字で聞けば、知識ゼロでも話の主導権を持てる。
目次
「話だけ聞いてみたい」と思って申込フォームまで来たのに、送信ボタンの前で手が止まる。慎重な人ほど起きることで、悪いことではありません。手が止まる理由は、だいたい決まっています。ひとつずつ見ていきます。
しつこく営業されて、断れなくなるのでは
いちばん多い不安です。不動産投資には強引な電話営業のイメージがあるので、無理もありません。
ただ、今は法律のルールがはっきりしています。宅地建物取引業法では、「契約しません」と伝えた相手に勧誘を続けることと、迷惑な時間帯に電話することが禁止されています。面談の申込は、営業電話を何度でもかけてよいという許可ではありません。
その場で契約を迫られたらどうしよう
面談に行く前に「今日は何も決めない」と自分の中で決めておいてください。 これだけで、当日の気持ちがかなり楽になります。
「この物件は今日中でないと埋まります」と言われることがあるかもしれません。初めて会った日に何千万円の判断を急がせる相手なら、その時点で候補から外して問題ありません。
万一、勢いで申し込んでしまった場合にはクーリングオフという仕組みもあります。ただし、使える場所や期間に条件があります。あくまで最後の安全策と考えてください。
知識ゼロで行くと、カモにされそう
知識がないこと自体は問題ではありません。不安なのは、何を確認すればいいか分からないまま話を聞くことのはずです。次の6つをメモして持っていけば、話の主導権を持てます。
# | 聞くこと | 見ているポイント |
|---|---|---|
1 | 家賃は10年後に何%下がる前提ですか | 家賃の下落を見込んでいるか |
2 | 空室の期間はどれくらいで計算していますか | 満室がずっと続く前提になっていないか |
3 | 修繕費と管理費は将来どれくらい上がる想定ですか | 修繕積立金の値上げを入れているか |
4 | 金利が1%上がったら、毎月の手出しはいくらですか | その場で数字が出るか |
5 | 家賃保証の賃料が下がる条件は何ですか | 契約書のどこに書いてあるか |
6 | この物件を今売ったら、いくらで売れますか | 買値と売値の差がいくら開いているか |
具体的な数字で答えてくれる担当者なら、話を聞く価値があります。はぐらかしたり「大丈夫です」としか言わなかったりする場合は、それ自体が判断材料になります。
年収や勤務先を教えて大丈夫?
申込フォームで年収や勤務先を聞かれるのは、ローンが組めるかどうかを最初に見るためです。それでも気になる場合は、次を確認してから申し込むと安心です。
- プライバシーポリシーに、第三者への提供範囲が書かれているか
- 運営会社の宅建業の免許番号が載っているか(国土交通省のサイトで実在を確認できます)
勤務先への在籍確認が入るのは、実際にローンを申し込んだ後の審査のときです。面談の段階で会社に連絡されることは、通常ありません。
無料なのは、何か裏があるのでは
正直にお伝えすると、面談が無料なのは、会社側があなたに物件を買ってもらうことで利益を得るからです。紹介サイト経由なら、サイト側にも紹介料が入ります。
つまり、無料面談は営業の入口です。それを分かったうえで使えば、損をすることはありません。プロに収支計算を無料でしてもらえて、ローンがいくらまで組めるかも分かります。
自分の年収じゃ相手にされないかも
多くの会社が、年収500万円前後を目安に相談を受けています。条件に届かなければ早い段階で「今は難しいです」と言われるだけで、恥をかくような場面にはなりません。今は買わないほうがいいと分かること自体が、無理な投資を避ける収穫です。
家族に反対されたら?
不動産投資は、家族の同意なしに進めるべきではありません。ローンは長い期間の家計に関わるからです。オンライン面談なら、最初から配偶者と一緒に参加できる会社も多くあります。
申し込む前のチェックリスト
面談は「買う場所」ではなく「判断の材料を集める場所」です。気楽に、ただし主導権は自分で持って参加してください。
よくある質問
無料面談に行ったら、必ず物件を買わないといけませんか?
いいえ。面談は話を聞く場で、購入の義務はありません。その場で申込書や契約書に署名しない限り、何も発生しません。
面談の後、営業の電話が続いたらどうすればいいですか?
「検討を終了します。今後の連絡も不要です」と結論だけ伝えてください。それでも続く場合は、紹介元のサービスや、その会社に免許を出している都道府県の担当窓口に相談できます。
年収がいくらあれば相談できますか?
会社によって異なりますが、年収500万円前後を目安にしているところが多くあります。条件に届かない場合は、申込時か面談の冒頭で伝えられます。